オイルマッサージ(アビヤンガ)の方法 準備と実践
アーユルヴェーダが健康のためにお勧めするオイルマッサージ(アビヤンガ)の具体的な方法についてご紹介します。
オイルマッサージはヴァータを整え、体を温める効果がありますから、実はヴァータが乱れやすい冬にこそ行って欲しいものです。
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準備編
まず、必要なものですが、白胡麻油です。 中華の香り付けに使う茶色の胡麻油は使いません。
アーユルヴェーダがよく知られていない時代には間違ってこの茶色の胡麻油を使っていた人もいたようです(笑)。
それから、準備には200℃の温度計もご用意ください。
鍋に白胡麻油を入れ、108℃~110℃まで加熱します。 強火で加熱すると一気に110℃を超えますのでご注意ください。
108℃~110℃になれば冷まします。 冷ましたら、容器に移しかえます。 有効期限の目安は3カ月くらいです。
オイルマッサージを行う時間帯は午前~夕方前までくらいです。
特に、朝は管(シュロータス)が広がっていてデトックス効果が高いので、この時間が効果的です。
また、お腹が空腹の時に行います。 食後でしたら2時間以上は経過してからがよいと思いますが、それでもまだ、お腹が重たい感じがすればさらに経ってからのほうがよいでしょう。
胡麻油を人肌以上の温度に温めます。 温める際は直接、直火ではなく、湯煎します。 レンジでチンは厳禁です。
これで準備がすんだので、いよいよ実践です。
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実践編
お部屋があったまったら塗っていきます。
白胡麻油は頭皮からつま先までの全ての皮膚に塗ることができます(目は除きます)。
初めての方はどれくらの量を塗ってよいものか迷われると思いますが、薄っすらでもべったりでも構いません。
初めての方は薄っすらから始めてみられるとよいでしょう。
全身を行うのがたいへんでしたら、部分だけでもよいでしょう。
最も効果的な部位は「頭皮」です。 ヴァータが静まり、心が落ち着きます。
次に効果的なのは「足首より下です(足裏、足の甲、足の指)」です。
ほんとに時間が無い時は、額や耳たぶ、だけでもいいでしょう。
また、時間がある日は全身塗るとよいでしょう。 もちろんそのほうが効果は高いです。
DVDを見ながらやってみたい方には下記の本をお勧めします。
アーユルヴェーダセルフマッサージ [ 蓮村誠 ](楽天)
アーユルヴェーダのオイルマッサージ(アビヤンガ)は正確には筋肉をマッサージ(揉んだり)する必要はありません。
白胡麻油を体に塗ってから体内に浸透するまで、少なくとも15分はそのままにしておきます(15分あれば白胡麻油は骨髄まで達しますから)。
体内にオイルが入ることで自然と筋肉は柔らかくなり、コリも和らぎます。 本当はオイルを軽く塗るだけですからオイルマッサージではなく、「オイル塗布」というべきですが。
オイルの薬理効果によって、体液の循環も促進されます。 ついでに言えば、ささくれだった心も和らげてくれます。
この間、室温を熱くして汗が出るほどにできれば、管(シュロータス)をより開き、体液循環がさらに促進されて一層効果的です。
時間に余裕があれば30分でも60分でも塗ったままにしておいても構いません。 その分、効果も高まります。
後はシャワーでオイルを洗い落します。
オイルの種類
オイルの種類は白胡麻油以外にもありますが、白胡麻油が一般的に勧められる理由は浸透力に優れているためです。純正 太白胡麻油 340g(楽天)
また、ドーシャ(体質)の乱れはヴァータから起きることが最も多いので、ヴァータを安定させるためにも体を温める白胡麻油が適しています。
しかし、白胡麻油が体質的に合わない方、特に暑がりのピッタ体質の方や夏場に限っては、冷ます作用のあるオリーブオイルかココナッツオイルを使ってみられるとよいでしょう。
オリーブオイルやココナッツオイルはスーパーで売ってある食用のものは使いません。
マッサージオイルとして販売されているものか、オーガニックなものを選んでください。
ひまし油は全身ではなく部分的に使われることが多いですが、非常に強力なデトックス効果を発揮します。
薬局で売られているひまし油には香料が入っているものがあるのでそれは使わないようにしてください。
禁忌
オイルマッサージを始めた当初はぐったりした感じがするかもしれません。
少しずつ慣れるでしょうが、あまり何日も続く場合は体に毒素がたまっているせいかもしれません。
そんな時は食事を少なくして毒素をデトックスしてから再びオイルマッサージをするとよいでしょう(方法についてはこちら デトックス③プチ断食)。
なお、次の状態の時にもオイルマッサージは行いません。
・熱がある時。
・生理開始の3日間。
・既に病気がある場合。
・慢性疲労時。
・湿疹、皮膚の痒み。
・体が火照った感じがする。
・夏(体がさらに熱くなるのでしません)
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