ミルク(牛乳)は健康に良いのか悪いのか?
ミルクはインドの伝統医学アーユルヴェーダ的にはオ―ジャスと呼ばれる滋養が豊かな食品と考えられています。
しかし、食養家(食事による健康増進や病気改善の専門家)の多くはミルクはむしろ有害だといいます。
アーユルヴェーダの見解は長い歴史に裏付けられた経験であり、食養家もまた経験に裏付けられています。
いったいどちらの意見が正しいのでしょうか。
まずはミルクが良くないという意見を聞いてみましょう。
SPONSORED LINK
ミルク批判
腸を内視鏡で診ている医師によると、ミルクも含めて乳製品を摂っている人で腸が健康的な人はいないそうです。
ある統計によると、乳製品を多く摂る国民ほど骨粗鬆症が多いのです。
さらに、ミルクは子牛がある程度成長するまでに飲むもので、人が飲むものではない、という意見もあります。
これは確かに理屈的にはそうですね(笑) ただ、いささか理屈優先で、実証が伴っていないように思います。
大事なのは人にとって有益か否かという点です。
その他の批判としては、
・ミルクのタンパク質は消化できない
・血液を汚す、動脈硬化になる
・ミルクでカルシウムは吸収できない、
・アレルギーを起こす
・ラクターゼという乳糖分解酵素が日本人には少なく、消化不良や下痢を起こしやすい
などがあります。
Sponsored Link
ミルク肯定
では、次にアーユルヴェーダのミルク(牛乳)に対する考えを見てみましょう。
アーユルヴェーダでは、ミルクはオ―ジャス(生命のエッセンス、滋養)を短時間で生む優れた食品と位置付けています。
アーユルヴェーダの医師は脈診から相手のオ―ジャスの量がわかるのですが、もし、ミルクを飲んでオ―ジャスが減るのでしたら、アーユルヴェーダの医学書にはそんなことは書かれないわけです。
ミルクは消化の時間が30分ほどと短いため、それ単体で摂ると有効です。
しかし、他の食物と同時にとると消化時間が違うものを胃の中で混在させることになり、不適切だと言います。
特に果物など酸味のあるものと一緒に食するのはよくありません。
ミルクとレモン汁を組み合わせると固まることからもそれはわかると思います。
ただ、パ二ールのように最初からミルクを固めたチーズを食べるのは別の話です。
乳製品を摂っている人の腸の健康状態が良くないと言う医師の見解に対しては、私は事実は事実として否定するつもりはありません。
ただ、その患者さんたちが食してきた乳製品がどのような品質で、どのように食べてきたのかは私にはわかりませんので、そこがひっかかります。
実際、現在の日本のスーパーで売られているミルクの品質はほとんどがオージャスを生まない、ただの白い液体だと思っています。
それに、あなたは、あるいは、あなたの回りでミルクを飲んで元気になったという人がいたでしょうか?
いないでしょう(笑)
しかし、まともな餌を食べ、自然な環境でのびのびと育てられ、新鮮で殺菌処理はされていないミルクを飲んだ結果、元気になったという人を私は数人ですが知っています。
そのミルクは1日立つと薄い膜ができていました。これが酵素が生きている本物の生乳というものなのでしょうか。
正直、それまでは「アーユルヴェーダではミルクはオ―ジャスになると言っているがほんとかね」、と疑ってたくらいです(笑)
次に
・ミルクのタンパク質は消化できない
・血液を汚す、動脈硬化になる
という意見がありますが、
これについてはどういう根拠でそうおっしゃっているのかわかりませんので、私としては賛成も反論もできません。
少なくとも科学的データがあるとは聞いていません。
それから、日本人の中にはミルクの消化酵素が少ない人がいるという意見ですが、これは事実です。
それはミルクを日本人が飲むようになった歴史が浅いからだと言われています。
ミルクによるアレルギーついては、そのアレルギーがごく一部の人たちに特有のものなのか、あるいは人類にとってミルクが普遍的に有害なものかを判断する必要があると思います。
そういう意味では、インドの長い歴史で栄養があると認められてきた経緯を考えれば、ミルクアレルギーは一部の人に見られる特異な反応と見てよいのではないかと思います。
いろいろ述べてきましたが、私の結論としては、まともなミルクであれば、それは人の健康に大いに有益である、ということです。
Sponsored Link
この記事へのコメントはありません。