伝統医学アーユルヴェーダや自然治癒を高める健康法まで

パンチャカルマは究極のデトックス

アーユルヴェーダの中で「パンチャカルマ」という本格的な浄化法は、
昔でしたらマハラジャしか受けれなかったほど贅沢なものだったようです。

今では、各地のサロンでアビヤンガ(薬用オイルのマッサー
ジ)やシロダーラは受けられるようになりました。

panchakaruma

また、それだけでなく、サロンによっては
別なトリートメントを付け加えている所も増えてきましたね。

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 パンチャカルマとは

 
しかし、パンチャカルマというのは、そういった単発的なトリート
メントではなく、各個人の体質(ドーシャ)に応じて、
増えすぎた体質のアンバランスを数日間かけて
計画的に取り除くスーパーデトックス・トリートメントです。

病気の治療もこれで行います。

ドーシャ(ヴァータ・ピッタ・カパ)はちょっとした事で
少し増えたりしますが、食事や生活習慣を変えることで
その増えたドーシャを減らすことができます。

しかし、ドーシャの増え方が大きく、また、それによって病気という
形をとっている場合、さらにはそれが慢性化している場合には、
日常レベルの食事や生活習慣の変更では対応することは難しいのです。

これをパソコンに例えてみましょう。

パソコンでの作業中、動作がうまく作動いかなくなったり、
止まったりすることがあります。

その時は作業を中断し、動作ができるようにいろいろ操作して
みますが、時間ばかりがたって元のようにスイスイ動かせる状態に
戻らないことがあります。

こんな時は数分かかりますが、思いきって再起動をすると
元のように軽く動くようになります。

体も同じように、パンチャカルマによってバランスの崩れを
いったんチャラにして、ドーシャバランスを再起動させるのです。



パンチャカルマが必要な人


アーユルヴェーダではドーシャの増え方を6つの段階に分けています。

① 蓄積- 一つ以上のドーシャが蓄積され始める。
② 増悪- 正常な範囲を越えます。
③ 拡散- 体中にドーシャが広がり始めます。
④ 局在化- さまよっているドーシャが本来ないところに留まります。
⑤ 顕在化- 病気が現れます。
⑥ 混乱- 病気が慢性化。合併症も起こる。

上の①~③のレベルであれば、食事や生活習慣、あるいは薬草、
簡易トリートメントなどによって増えたドーシャを減らすことが
できます。

当ブログでも、このレベルの方に対して、アーユルヴェーダを簡単な
形で日常の中に取り入れてもらえるようノウハウを提供して
いきたいと思っています。

パンチャカルマが必要なのは④以降のレベルです。

パンチャカルマでは、薬草を煎じた液で浣腸を行うのですが、
浣腸でないと④以上の状態のドーシャを下げることができないのです。

パンチャカルマでは数種類のトリートメントを組み合わせますが、
この浣腸こそがパンチャカルマの真骨頂であり、単発なトリートメン
トとの違いです。



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パンチャカルマの前準備


パンチャカルマの長さは最低でも3日間、
長い場合は2週間、またはそれ以上です。

これはあくまでトリートメントだけの長さで、実際には、前準備に
10日前後とパンチャカルマ後も本来のドーシャに立ち上がるのに
10日前後もかかります。

それでは、パンチャカルマ前の準備段階から、
どんなことを行うのか見てみましょう。

まず、最初は医師の脈診を受けますが、
ここでどのドーシャが増えているのかを診てもらいます。

医師は前準備で何をどの程度行うべきかを判断します。

医師の指示によって、パンチャカルマの10日ほど前から、
少しずつ食事の内容と量を変えていきます。

前準備の間は毒素(アーマ)を消化力(アグニ)によって燃やす
ために、消化に時間のかかる動物性食品は控えます。

また、野菜でも重たいものは同様に避けます。

量も普段よりは少なくなりますので、早くお腹が空くことになります。

いつもより空腹時間が長くなりますが、そのことで消化力は体内に
残った毒素(アーマ)を燃やしていきます。

断食道場では水分しか摂らないことが多いですが、
パンチャカルマ前の準備ではそういったことはありません。

数日間、少食を行った後、朝食にギー(精製バター)を数日間飲みます。

昼食と夜食は菜食の少食を続けます。

この期間、1日にギーだけしか摂らせない流派もあります。

ギーは管(シュロータス)の壁についた
ドーシャを剥がしてくれます。
また、ピッタを下げます。

ギーを飲む期間が終わったら、次は下剤を飲みます。

これまでに腸内に動いてきたドーシャを便と共に出します。

この時、一気にピッタが下がります。 

この直後は何も食べれないほど消化力が下がっています。

これでパンチャカルマの準備が終わります。


パンチャカルマで行うこと


いよいよパンチャカルマです。

先にも述べましたが、
パンチャカルマの最重要トリートメントは浣腸です。

しかし、浣腸の前に薬用オイルを使ったアビヤンガ(皮膚へのオイル
塗布)を中心に、その他のトリートメントも組み合わせながら、
過剰なドーシャを腸管に集めていきます。

アビヤンガでは、全身の皮膚から浸透したオイルが管(シュロータス)
の毒素(アーマ)やドーシャ(体質)を動かします。

スエダナ(薬草の蒸気)では体を温めることで、体内の微細な
管(シュロータス)にある毒素(アーマ)が溶かされます。

アビヤンガとスエダナによって過剰なドーシャ(体質)は
腸管に集められます。

そして薬草を煎じた液で浣腸(バスティ)を行って、
過剰な3つのドーシャ(体質)を排泄します。

流派によっては浣腸前のトリートメントを数日行った後で、
浣腸だけを数日間行うところもあります。

受ける人のドーシャ(体質)の状態によっては、アビヤンガや
スエダナ以外のトリートメントも適宜行っていきます。

毎日、医師が脈診を行って、その日に使う薬用オイルの調合や
トリートメントの種類などを決定します。

病名によってトリートメントの内容を決めるというよりは、
あくまで個々人のドーシャ(体質)を診て判断されます。

とはいっても、病気によってよく使われる
トリートメントというのはあります。

例えば、リウマチでは、酷くヴァータが乱れていますから、
ホースで大量のゴマ油を全身にかけるピツチリと呼ばれる
トリートメントが体を温めるのに効果があるので、よく使われます。

関連記事:
デトックス①
7つのデトックス法で体内浄化
オイルマッサージの方法
プチ・オイルマッサージ


パンチャカルマ後のケア


パンチャカルマを受けた後のドーシャは全て低い状態なのですが、
本来のドーシャのバランスにゆっくりと立ち上がっていきます。

ここはパソコンの再起動のように
瞬時に元に戻るというわけにはいきません。

パンチャカルマを受けた日数や個人にも依りますが、
パンチャカルマを受けた日数よりは長くかかります。

また、食事の量や内容もいきなり元に戻すと
体に負担をかけてしまいます。

消化力自体が落ちていますから、これはパンチャカルマを受けた
日数の倍以上の日にちをかけてゆっくりと戻していきます。

このパンチャカルマ後をおろそかにすると、
ドーシャがきちんと回復しないことになりかねません。

とても大切なことなので、パンチャカルマを受ける場合には、
できれば2日程は休みを取ってから、徐々に活動(お仕事)に
戻られるとよいと思います。




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