ある外科医の方が祈りと自然治癒について書かれた本があったので
ほんとに祈りに効果があるのかなと思い読んでみました。

「祈りの力」の著者、小松健治医師は現在（2014年）は自然治癒力を
高めて病気を治す医療をされていますが、以前は日赤の外科部長を
されていました。

祈りによって治った実例

小松さん本人も祈りによって病気を治した経験があって、
胃・十二指腸潰瘍を自宅療法中に先祖に祈りました。
すると、その日を境にして良くなっていったそうです。


他にもいくつかの祈りによって病気が治った例が紹介されていました。

歩行も苦しかった中年のエイズ患者が複数の人に熱心に祈ってもらったところ、 半年で旅行に行けるまでに回復した。 祈りによって、免疫細胞の数値が高まったという検査結果が出ている。

アメリカの病院で心臓病患者393人を２つのグループに別けてある実験をした。 本人には知らせずに、片方のグループに対しては回復を祈り、 もう一つのグループに祈らないという実験だった。 他人に祈られた患者はそうでない患者に比べて、人口呼吸器や抗生物質や 透析の使用量が明らかに少なかった。

子宮がん全摘出後、医者からは３年以内に確実に死亡すると宣告されたご婦人が キリスト教の伝道者に祈ってもらったところ、３カ月後には正常な生活に戻りました。 その後、35年以上生きられ、がんとは違う別の病気で亡くなられました。

この本で紹介された例に限らず、祈りによって治癒した例は
世界にはいくらでもあります。


祈りによる治癒の再現はだれにでも簡単にできるわけではありませんし、
祈りと治癒の因果関係が現代の科学ではまだ充分には説明できていません。

それでも、多くの実験によって統計学的には祈りに効果があることは
否定しにくいと思うのです、つまり認めざるを得ないと。


では、祈りがどのようなメカニズムによって治癒効果を
上げているのかについて小松医師は次のように述べています。

なぜ祈りに効果があるのか

小松医師は千島学説を信奉しており、その千島学説によると
赤血球には極めて小さな生命体があると考えられています。

その極微小の生命体は細胞核が無いのにもかかわらず、
遺伝情報の運び屋で精神的エネルギー、いわゆる氣をもたらします。

祈りは極微小の生命体を介して「サムシンググレート」に働きかけ、
それによって自然治癒力を発揮するのではないか、
という仮説を小松医師はとっています。


これだけを読んでも何のことかわからないと思います。
私もチンプンカンプンでした。
興味のある方は直接、本書「祈りの力」をお読みください。


また、次のような事も書かれていますが、こっちのほうが
私としてはわかりやすく、説得力を感じました。


祈りが他者との共生を志向したり、利他を思うような「良い祈り」で
あるならば、脳内に「良い物質」が分泌されます。

良い物質とはβエンドルフィンやドーパミン、オキシトシンなどです。

それは多幸感や快感をもたらして、天然の妙薬となって
免疫系の活動を高めて自然治癒力も強めるという考えです。

効果が出る祈り方

祈りによって効果が出るならば、どのように祈ればよいのかについて
小松医師は２つのポイントを上げています。

① 過去完了形で祈る

発明家の政木和三氏の例が紹介されているのですが、
35歳の男性が脳溢血で１ヵ月も入院していました。

政木氏はフーチという方法によって解決策を見出し、患者のご家族に
次のように祈りなさいとアドバイスしました。

「すこやかな状態に戻りました。ありがとうございました。」

すると、4日目に意識が戻ったそうです。

なぜ過去完了形によって実現するのかは本書には
書かれてはありませんでした。


② 我欲のない状態で祈る

我という意識が非常に少ない意識レベルから放たれた願望は
病気の治癒だけでなく、いろいろな願望を叶えやすいと言われています。

古今東西の歴史でも聖者や宗教家による祈りが病気を治したという例は
たくさんありますが、このことも我の意識の少ない人の祈りであったから
かもしれません。